相手の人格に、もしくは、相手の手紙の内容から伝わる心情に迎合して、本心ではない返信してしまうようなことはあると思います。
精神的成熟度が低ければ、なおさらです。
福田孝行被告(大月孝行被告)は、幼児期に、父親から逆さ吊りにされて風呂桶の水に頭から突っ込まれるなど、壮絶な虐待を受け続けていたということです。
幼児のころに虐待を受けた人間は、自尊心とプライドを幼児期に完全に奪われ、常に自分に自信もなく主体性も全くないまま相手に合わせます。
例えば、手紙の相手が、日頃、モラルの低い考え方を持っていて、反社会的な意見を吐いているような人物だとしたら、その人物が気に入るような、そのような内容の返信を無意識に書くということもあるような気がします。
「拘置所」にいた知人というのが、モラルの低い反社会的な人物だったのか、規範意識の高い人物だったのかは分かりかねますが・・・。
父親からは虐待を受け、母親は暴力を受けた末にうつ病になり自殺、学校では虐めを受けて・・・という成育環境では、ひょっとして生まれて初めて「手紙」というもの受け取ったのかもしれません。
適切な表現ではないかもしれませんが、相手にサービスするような気持ちが働いた可能性は十分あると思います。
福田孝行被告の犯行を心から嘆き悲しんでいる人物がいて、その人物からの手紙に対して返信をする場合、かなり違った内容になっていたのではないかと思えるのです。
そう考えると、あのような、とんでもない内容の手紙を受け取った方は、いったいどのような人物なのでだろう、いったいどんな手紙を福田孝行被告へ送りつけたのだろう・・・と考え込んでしまいます。
「被害者さんのことですやろ?
知ってます。
ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました。
〜云々」
日本経済新聞より引用
http://www.nikkei.com/
光市母子殺害 裁判官1人が死刑に反対意見
光市母子殺害事件で、殺人と強姦致死などの罪に問われた元少年、大月孝行被告(30)の死刑を支持した20日の最高裁第1小法廷判決で、宮川光治裁判官(弁護士出身)は「死刑判決を破棄し、高裁へ差し戻すべきだ」とする反対意見を述べた。
死刑判決での反対意見は異例。
死刑とした差し戻し控訴審判決を是認し、被告側上告を棄却した多数意見は3裁判官が支持した。
裁判長を務めた金築誠志裁判官(裁判官出身)は多数意見に賛成したうえで「審理は尽くされた」とする補足意見を述べた。
法の下の平等に反している「遺族の被害感情はしゅん烈を極めている」 へつづく
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なぜ僕は「悪魔」と呼ばれた少年を助けようとしたのか/光市母子殺害事件